指差しは子どもが興味や要求を伝えるために言葉の代わりに出されるもので、1歳前後から始まります。
指差しがないことで、子どもの発達の遅れを心配される親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
自閉症の子どもの多くは指差しがないことが知られていますが、そもそも乳幼児の発達段階には大きな個人差があります。
もし1歳6カ月児健診で指差しがないことを指摘されたとしても、それだけで自閉症と診断されることはなく、必要以上に神経質になる必要はありません。
自閉症は子どもの行動を分析することにより診断されます。
早期に診断しようとすれば、分析が不十分となり診断の不確実性は高くなってしまいます。
1歳6カ月児健診では発達障害の可能性を見つけるためにチェックリストを使ったスクリーニングが行われますが、確定診断をするにはスクリーニング後に時間をかけて子どもの行動を観察する必要があるのです。
また、1歳6カ月児健診で自閉症の可能性があると判定されても、確定診断がつきにくい子どもの割合が多いという報告もあります。